【教員インタビュー】設樂 宏二 講師(高度教養教育・学生支援機構)

 設樂宏二講師は、英語科目と留学生向けの講座「日本の文化」を担当している。留学生と共に参加している、宮城県岩沼市にある千年希望の丘での植樹活動や、本学と被災地の関わりについて話を伺った。




―いつから本学に勤務していますか

 1998年からなので今年で20年目になります。語学コンサルタント事務所を営みながら、英語の講師を勤めています。

―本学、また本学に通う学生についてどのような印象ですか

 大学と大学院のコミュニティが密接で、研究が充実しています。それらの研究に学生も関わることができるのが良いところだと思います。
 学生については、社会に必要とされていることを自分で考え、積極的に関わりを持とうとする姿勢を心強く思います。東日本大震災の後、ボランティアに参加する学生をたくさん見ました。特に印象に残っているのは、震災のあった2011年の6月に、避難所で必要なものは何かを1人で聞いて回っていた学生に会ったことです。それ以来、積極的にボランティアに参加している学生たちの熱意に驚きました。

―植樹ボランティア参加のきっかけは何ですか

 震災前から留学生を連れて座禅体験をさせていただいたお寺がきっかけです。そこの住職さんが、総延長10キロにおよぶ岩沼市の太平洋沿岸部に土を盛り、そこに木を植えて「緑の防潮堤」を築けば、次に津波が襲ってきたとき被害を減らすことができると提案しました。この「緑の防潮堤」が千年希望の丘です。私たちも試験的な段階から、この活動のお手伝いをしています。

―これまで何本くらいの植樹をしてきたのですか

 2012年の試験的な植樹を含めると、これまでに6千本くらいは植えてきたと思います。千年希望の丘の完成が5年後を予定しているので、それまで続けたいと思っています。
―活動の中で思い出深いことはありますか
 活動をきっかけに進路を決めた留学生がいることです。実際に植樹の様子を見て衝撃を受け、自身の国でもできることを考えたそうです。このことは特にうれしかったですね。
 植樹には学生以外にも幼児からお年寄りまで、たくさんの人が同じ場所で活動します。一緒に木を植えることで、誰もが被災地のためにできることをしたいという気持ちを持ってくれると思います。

―本学と被災地の関わりはどのようなものだと思いますか

 工学部や理学部などさまざまな学部が被災地の再建に協力しています。また、専攻とは全く異なる部分でも、学生がボランティアとして参加していることがあります。関わり方は無数にあるので、皆さんにもさまざまなきっかけからボランティアに参加してほしいです。

―高校生に向けてメッセージをお願いします

 ボランティアもそうですが、本学では社会と関わる機会が数多くあります。そういった場で、誰しもが自分の力や挑戦によって新しい展開を繰り広げることができます。これから入学してくる皆さんには、それを楽しみにしてほしいです。

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